痛風と偽痛風の違いについて

「偽痛風(ぎつうふう)」とは、男性に比べて女性に多く発症しています。痛風に症状が似ていることからこの名前がつけられました。「痛風」は、尿酸がたまることで、関節にナトリウム結晶ができて激しい痛みを伴うのに対して、「偽痛風」は、ピロリン酸カルシウムの結晶が関節に入り込むことで、痛みを生じます。偽痛風は、別名を「結晶性関節炎」ともいわれており、原因は、カルシウムの石灰化で、痛風ほどの激しい痛みはないものの、全身のどこの関節にも現れる症状です。痛風の痛みは、足の親指の付け根に多いのですが、偽痛風は、膝の関節に痛みが多いようです。偽痛風は、同時に複数の関節痛を伴う場合もあるようです。また、痛風は、成人男性に多く発症していますが、偽痛風は、お年寄りに多い病気です。通風と偽痛風の違いは、血液検査をすることで、容易に判断できるそうですよ。痛風と偽痛風は、症状は似ていますが、根本的には、全く異なる病気であるということを認識しておきまょう。

偽痛風の原因と症状

偽痛風の原因は、人間の体の中に存在している「ピロリン酸」が大きく関係しています。ピロリン酸とは、肝細胞や軟骨細胞などで合成される物質で、1日の合成量は、数kgにも達するといわれています。本来は、肝臓などで分解されるのですが、高齢になると、肝臓の機能が低下して、分解しきれずに、濃度の高いピロリン酸が残ってしまいます。このピロリン酸が血液中のカルシウムと結合することで、軟骨内で、「ピロリン酸結晶」というものを形成します。この結晶が、関節内に入り込んでしまうことで偽痛風の痛みを生じます。この結晶化は、膝の半月板や恥骨結合、脊椎椎間板、手関節円板などに多くみられ、特に膝の発症率が高いそうです。始めのうちは、自覚症状がない場合が多く、レントゲンなどで、結晶化が見つかることもあり、驚く人もいますが、痛みなどの発作が起きていない場合には、治療の必要はありません。ほとんどの場合は、痛みの症状が出てきて、初めて病院で診断をうけてから、治療を始めます。偽痛風が、慢性化すると、多くの場合、膝の骨の変形と、慢性的な運動痛を伴う「変形性関節症」に移行することが多く、膝以外の足や指の関節にも変形をもたらすこともあります。

偽痛風の病型

偽痛風は、高齢者(60〜80歳)の発症が多いのが特徴で、男性よりも女性に多くみられます。偽痛風には、その症状によって、いくつかの病型があります。
「A型 偽痛風発作型」・・・急性の関節炎を繰り返すもので、70%以上が膝の関節に発症します。
「B型 偽性関節リウマチ型」・・・慢性的な経過をたどり、複数の関節に発症することが多く、関節リウマチと非常に類似しているので、間違われることもあるそうです。
「C型 偽性変形性関節炎型・・・膝関節に多くみられる、急性炎症を発症します。
「D型 偽性変形性関節炎型・・・C型で、急性炎症を伴わないものをいいます。
「E型 無症状」・・・偽痛風の約半数を占めており、関節炎を伴わないので、自覚症状がないのが特徴です。X線に石灰化がみつかることで、判明する場合が多いそうです。
「F型 偽性神経障害性関節症型」・・・偽痛風の重症の場合で、著しい機能障害を伴い、激しい関節破壊を生じることもあります。いずれにしても、症状が進むと、多くの場合、関節の骨自体の変形につながることも多いといわれています。現在では、決定的な治療法はないので、発作時には、安静にして、必要な場合には、ステロイド剤の関節腔内注射を行います。

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